鼻見城

標高722.7m、比高170m。

鼻見城山の山頂を本丸とした山城であり、奥信濃で勢力を持っていた芋川氏の初期の構築といわれ、東西南は急坂で、北方(搦め手)はなだらかで、山城の常法の馬が往来できる要塞堅固な城である。本丸跡は東西25m、南北は広いところで6mの楕円形をなし、土塁の跡はなく平坦であり、その北方に東西約30m、南北約15mの2の丸跡がある。現在は、本丸跡に秋葉神社(安永7年)が立っている(『現地説明板』)。

「鼻見」とは当て字であり、「はな先で遠くを見張る」という意味を持っており、ここで云う「はな先」の「奥」に相当するのは若宮城であることから、若宮城の見張りの為の支城と考えられている(『信州の山城』)。

主郭、二の郭、帯郭から成る簡素な縄張であるが、規模それなりに大きい。ここからの見晴は良いが、搦め手の尾根筋に堀切などの防御設備が見られないのが不思議。

城址へは、三木村役場から少々北上した健翁寺の裏から登山道(大手)が走っている。楽に訪問するには、県道60号「中村入口」バス停を東に曲がり、二十塚を経て富濃地区に抜ける山道をしばらく行くと「鼻見城山入口」と書かれた看板があって、それに従って林道の突き当たりまで車で行き、そこから徒歩5分で主郭。

 

  (【左写真】主郭で奥には二の郭がある 【右写真】主郭には帯郭が全周している)

 

  (【左写真】主郭と二の郭間の大堀切 【右写真】帯郭には井戸も残るがコンクリートで復元されていた。)

 

  (【左写真】二の郭から主郭を見る 【右写真】鼻見城山遠望。奥の頂上に城址。)

(『三木村誌』より)

 

 

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