長津田陣屋

江戸時代初期の造営。岡野房恒の陣屋と伝承される。

付近には、岡野房恒が勧請した王子権現社、房恒開基の福泉寺がある。また彼の父は戦国時代に後北条氏に仕えた知将・板部岡江雪であるが、その菩提寺である大林寺も近接している。

陣屋の跡地は「御前田(おまえだ)」と呼ばれる地区で、長津田幼稚園付近とされるが、住宅地となり面影はない(『日本城郭大系』)。

 

(【左写真】長津田幼稚園付近だが遺構は無い【右写真】岡野房恒開基の福泉寺

 

(【左写真】岡野房恒勧請の王子神社 【右写真】板部岡江雪菩提寺・大林寺

板部岡江雪は、外交面で後北条家を支えた。天正元年(1573)武田信玄が歿すると、その真偽を確認すべく病気見舞と称して甲府を訪問。しかし信玄の弟・逍遥軒は屏風の中に寝て、夜中に江雪を呼び起き上がって挨拶をしたことから、信玄らしく思われたので、信玄生存と報告している(『松平記』)。ただ、これ以前に北条氏政は武田勝頼が家督を継いだことを確認している書状を発していることから、史実でないとする説もある(奥野高広『人物叢書 武田信玄』)。

岡野房恒は北条氏房に仕え、天正十八年(1590)小田原合戦の際は、岩槻城に籠もって奮戦している。

 

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