中村城

標高618m、比高68m。

明科町南陸郷中村の寺沢川と深見沢の間の山尾根の末端部にある。麓に中村大己社があり、その東250mの「中村事業生活改善センター」の位置が「殿田」の地名で、中村氏の居館に比定されている(『図解 山城探訪』)。

城址は城峰と呼ばれ、地元では天狗山とも言っている。主郭は東西65m南北33mで、東半分は南側が一段低く、東中央部に虎口がある。中央に直径2mの塚状の地形があり、土塁の残片とも思われる。搦め手には簡単な堀切を配している。大手は、中村大己社からの尾根筋と思われ、途中若干の平地や堀状の地形が見られるがはっきりしない。全体に造りは簡単で、在地土豪による砦の域を出ない(『図解 山城探訪』)。

城址へは、中村大己社の左側の農道を少し進むと登山道がある。車も通れる林道となっており、主郭脇を経て山奥に走っていく。したがって主郭への訪問は容易だが(登山5分強)、破壊された遺構はありそうである。ただ、林道から曲輪、堀切などの断面が観察できる面白い山城。

(宮坂武男著『図解 山城探訪』掲載の縄張図)

 

(【左写真】主郭。細長い地形。【右写真】主郭の中央にある塚のような盛り上がり。

 

(【左写真】主郭には若干土塁状の盛り土がある。【右写真】主郭南側の堀切。

 

(【左写真】搦め手の堀切は比較的大規模。【右写真】大手道の尾根筋の堀切。

(城址遠望)

(登山経路図・国土地理院発行の2万5千分1地形図

 

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