古城館
標高524m、比高13m。 依田川の右岸、第二河岸段丘面を利用して古城館がある。近くには屋敷田・前田・亀田(構え田)・境田などの地名が残る。 ここには、治承四年(1180)九月、木曽義仲が挙兵した時に、この地へ義仲を迎え入れた中心人物のひとりと考えられる長瀬氏が居たのではないかと考えられている。長瀬氏は塩川牧の主要人物で『源平盛衰記』『平家物語』『承久記』『太平記』などのその名が見える。また、永禄・天正年間に武田氏配下の海野氏の臣・春原六左衛門が居城したという(『長野県町村誌』)。 現在残る古城の範囲は狭く、中心は東西44、南北54mほどの不整五角形で、北から東に堀跡が残る。かつては土塁があったという(『丸子町誌』)が、現在見られない。古い時代の館城に属するものであり、周囲に武士などの屋敷が置かれたのであろう(『図解 山城探訪』)。 |
(宮坂武男著『図解 山城探訪』掲載の鳥瞰図)
(【左写真】主郭部分。耕作地となっている。【右写真】跡地に残る石祠。春原氏のものか。)
(唯一の遺構といえる空堀跡。現在、農道・生活道として利用されている。)
( 現地説明板 )
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