田村氏館
田村氏館(東京都日野市下田)に関する史料は無いが、安養寺が田村氏旧館跡であるとの口碑が残っている(『日本城郭大系』)。 田村安清という人物がここに居住して居館を設けたことから「下田」の村名がおこり、この者は田村安栖(あんせい)と同一人物だという(『新編武蔵国風土記稿』)。 なお、降伏した氏政・氏照は十日に徳川家康の陣屋に入り(『浅野家文書』)、十一日に安栖邸に赴いた。『小田原記』は九日に小田原城を出て安栖邸に入ったとするがこれは誤り。また安栖邸を自刃の地とする確実な史料はなく、現小田原駅近くの「自刃の場所」と伝わるところが正しいとされる(相田二郎『小田原合戦』)。なお、安栖邸も現在その場所は分かっていない。 現在、この氏館跡は、医師の屋敷ではなく、日奉氏の一族・田村氏の館とする説が有力である(『日本城郭大系』)。周囲はまったく開拓され、遺構などは望むべくもない。 (参考サイト:城郭図鑑) |
(現在の航空写真)
(安養寺。遺構は残っていない。)
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