翼城

つばくろ城とも。標高868m、比高145m。

翼(つばさ)城(長野県佐久市大字香坂字青木)は、閼伽流山の西800mの山で、香坂の谷を目の下に見る位置にある(『山城探訪』)。

その歴史は一切不明。100×30mで、武田氏の狼煙台だという伝承がある(『長野県の中世城館跡−分布調査報告書−』)。

一説には、在地豪族である香坂氏の一族が築いたものとされる(『山城探訪』)。

城址は、簡素な縄張りである。楕円形の主郭に、一段低い長方形の二の郭が連続している。いずれも土塁の残片が確認できる。北側の主郭背後は、空堀を設け、帯状の郭が形成されており、中世の砦の旧態をそのまま残している。

縄張りは、閼伽流山城の造りとよく似ているという(『山城探訪』)。

城址へは、付近を北方向に走る林道脇から訪問できる。はっきりした登山道は見られないが、藪も無く、歩きやすい山なので、頂上を目指せば10分ほどで辿り着けるだろう。

(国土地理院発行の2万5千分1地形図

 

(【左写真】長野県教育委員会編『長野県の中世城館跡-分布調査報告書-』掲載の概念図

(【右写真】現在の航空写真)

 

(【右写真】主郭。誰も訪れないのだろう、荒れ果てている。【左写真】主郭の土塁。虎口らしき窪みのある。)

 

(【右写真】土塁が比較的はっきり残る。【左写真】二の郭。比較的広い。)

 

(【右写真】主郭北の帯郭。堀切ともなっている。一番の見所。【左写真】帯郭は堀切となって下る。)

 

(【右写真】帯郭から主郭を見る。【左写真】城の北側堀切の先の尾根〔搦め手〕は、これといった防御が無い。)

 

(【右写真】城址からの眺望【左写真】城址遠望)

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