向城
標高779m、比高32m。 向(むかい)城(長野県佐久市中小田切)は、雁峰城の北側真向かい、上小田切城の手前、切原小学校の西隣の山尾根先端部にある。 滋野氏の流れをくむ小田切氏の築城とされる(『日本城郭全集5』)。 武田信玄が佐久に攻め込んだ際、雁峰城を攻略するために築いたという伝承も残っている。 城址は、尾根の先端部を利用されており、主郭から南東側にいくつかの段郭が残っている。また主郭の北側には帯状の郭が巻いている。いずれも土塁の無い、簡単な縄張りのようである。ともかく、荒れ放題であり、この城の見るべきところは、背後の大堀切だけと言っていいかも知れない。 登山道は、南の民家脇からあるが、荒れていてハッキリしなくなる。切原小学校の校庭側から堀切を目指して登る方が賢明である。 |
(国土地理院発行の2万5千分1地形図)
(城砦群のある小田切地方の航空写真)
(長野県教育委員会編『長野県の中世城館跡-分布調査報告書-』掲載の概念図と城址の航空写真)
(【左写真】主郭。荒れ放題で入ることすらできない。【右写真】主郭北側の帯状の郭。二の郭とでも言えようか。)
(【左写真】二の郭と主郭の切岸を望む。【右写真】主郭の南東斜面にはいくつかの段郭があるが、荒れ放題。)
(【左写真】主郭背後の大堀切。ここはなかなかの規模である。【右写真】城址遠望)
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