埴原城
埴原城(★★★標高1004m、比高208m。 埴原(村井城)氏の拠るところであったが、守護小笠原貞宗が府中に移ってからはその村井氏を配下とし、小笠原氏の本拠である林城の前線基地として急速に規模が拡大された。林城の大城、小城並びにその前衛をなす埴原城を含めた雄大な要害の一翼を担い、守護小笠原氏の貫禄を示すものである。 天文十九年(1550)七月十五日武田晴信が小笠原長時を攻略するに際し真っ先に当城を陥れるや林城はじめ諸城が相次いで自落したことでも戦略上重要な要害であったことが知られる。 埴原城は町村部落からお屋敷を経て登ること約1000メートルで頂上の本郭に至る。本郭とニの郭には東方の大小屋とともに小笠原氏の拠る以前の古い遺構が残り、三の郭、西小屋には新しい構築の跡が見られる。尚主要部防衛のため山体の至る処に地形に応じ幾多の小段郭が構築されている。 県道63号に分かりやすい案内棒が立っていて大乗山蓮華寺がある。お寺の駐車場をお借りしてそこから登山する。すぐに「埴原城入口」の木棒ある。 |
(本郭址。そこそこの面積があって、この奥にも郭があるようだが荒れていて入れない。右写真が本郭の石積み。)
(本郭の石積みとやや下った場所から本郭を見上げる。急峻である。)
(このような削平地がいたるところに見られ、林城にも近い規模。井戸址もある。)
(大手口にはいくつかの虎口がある。いずれも深く切り込んでいて堅固な作り。)
(山麓の案内。この山道を行くと途中で道がなくなる。誰も入らないような場所に行ってしまうがそこにも郭などの遺構は見られる。無難に登山するならこの案内棒の反対にある整備された登山道がよい。右写真は全景だが城址は霧で見えない。ふたつある山の中央奥にさらに高い山があって、そこの頂上が城址。)
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